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5G

三次元空間セル構成における干渉キャンセラーの検討

5Gの要件条件である超高速大容量を実現するために、広範囲の通信をカバーすることができる基地局である“マクロセル”の中に、狭範囲で通信を行う“スモールセル”を複数配置する“三次元空間セル構成”が期待されています。しかし、同一周波数を用いる場合、セル間の干渉を抑圧する必要があります。

下り回線でスモールセル内の端末がマクロセルからの干渉を基地局(送信側)で抑圧する“スモールセル送信干渉キャンセラー”を、上り回線ではマクロセルがスモールセル内の端末からの干渉を基地局(受信側)で抑圧する“マクロセル受信干渉キャンセラー”を提案し、評価を行いました。提案技術の適用により、各セルの通信容量(スループット)を大幅に改善できることを明らかにしました。

また、5Gでは、最低で数100Mbpsのスループットを達成することが求められており、他マクロセル基地局からの干渉によりさらに通信品質が低下するマクロセル端にある端末のスループットの向上が必須となります。

そこで、隣接する基地局間が連携して仮想的なセルを構成し、地理的に分散する各基地局のアンテナを同一セル内のアンテナ群と見做して、異なるセルのユーザ間干渉を抑圧する仮想化マルチユーザMIMOキャンセラを提案し、大幅に通信容量を改善できることを明らかにしました。

セル間の信号の情報を得るために、“協調制御ネットワーク”を使用します。協調制御ネットワークは、各基地局において信号の情報を共有したうえで信号を制御し、基地局間で連携を行う技術です。上下回線ともに干渉制御を基地局側で行うため、端末に複雑な制御を追加する必要がないという利点があります。

提案技術を成層圏セルラー通信基盤(HAPS)へ適用する研究を実施します。