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今月のつぶやき(学生) 「コロナ世代の研究者」

  • 2022-12-01
  • diary

コロナ世代の研究者

修士2年の前田です。

12月になり、もうすっかり寒くなってきましたね。寒がりの私はつい過剰に厚着をしてしまうのですが、服の重さも馬鹿にならないもので、そのせいで肩こりに悩まされているこの頃です。

先日、無線通信システム(RCS)研究会の発表のために福岡に行ってきました。およそ一年ぶり二度目の対面での学会発表でした。

私は新型コロナウイルスの流行が始まってから学部4年生(B4)になった、つまり研究室に所属した世代です。学部の講義こそ全て対面で受けることができましたが、B4から始まる研究生活の全てをオンライン中心で過ごしてきました。発表はZoom等のオンラインが当たり前で、研究室内の輪講や輪読すらもはじめの頃はオンラインで行われていました。最初の一年はほとんど大学に来なかったほどです。

そのため、自分よりも上の世代に比べて圧倒的に対面での発表の経験が乏しいというのが実状です。オンラインの発表ならば慣れた環境で、椅子に座って、PCの画面だけを目の前にして話すことができます。自分の発表に集中できるので、発表するということだけを考えたらやりやすいと言えます。

一方、対面では慣れない会場で、立ってマイクを持って、多くの人を前にして発表することになります。視線をいやでも意識してしまうので、話す内容が少し飛んだり、つっかえたりしてしまいます。今回の福岡での発表で、いくらオンラインでの発表に慣れていても対面での発表は全く違うことを改めて思い知りました。

しかし対面のいいところとして、質疑応答の時間がより活発になる、という点があります。また相手の表情を見ながら答えることができるので、自分の回答に相手が納得しているのかどうかを確認しながら話すことができます。オンラインだと相手の声色でしか判断できないわけですから「本当にこれでよいのか」と不安に駆られることもありますが、対面ならばその心配もないわけです。実際、オンラインの時よりも「うまく答えられた」という達成感を得られました。

コロナ禍の影響でいろいろなことがオンラインで行われ、それが定着しつつあります。しかし対面での発表がなくなるわけではありません。今回の学会発表は、私の今後の発表に活きる良い経験となりました。

ああ、もちろん福岡ですから美味しいものもたくさん頂きました。これも遠くで開催される学会発表のいいところですね、なんて(笑)。