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今月のつぶやき「ビスケット」(SB研究員)

  • 2025-12-03
  • diary

ご無沙汰しております。元教員の表です。皆様はビスケットという言葉を聞いて何を思い浮かべますか?クッキーに似た食べ物でしょうか?今日はこの食べ物ではなくプログラミング言語のビスケット(Viscuit:https://www.viscuit.com/ )についてつぶやきます。

Viscuitは、キーボードで文字を打つのがまだ難しい小さな子供達でも様々なコンテンツを作ることができる大変ユニークなプログラミング言語です。基本的な動作としては、おおよそ以下の通りです。
(1)アイテムをお絵描きします(アイテムの例としては魚とか人とかですね)。
(2)メガネを用いてアイテムの動きを指定します。このメガネは左側のレンズに配置したアイテムを右側のレンズのものに変化させます。例えば、アイテムが魚だとして、左側のレンズに魚を配置して、右側のレンズに魚を少しだけ元の位置から移動した位置に配置すると、元の位置から移動した位置の方向に魚が動き続けます。
(3)アイテムはただ動かすだけではなく、タッチしたら別のアイテムに変わったり、音を鳴らしたりできます。
(4)画面上に動きを決めた様々なアイテムを配置します。

メガネを用いて一つ一つのアイテムの動きを決めて画面上にアイテムを配置すると思い思いの動きを表現できますので、プログラミングの知識がない小さな子供達も様々なアニメーションやゲームなどをお絵描きの延長線上で楽しみながら作成できます。この過程で、様々な発想やプログラミングの基礎、場合分けの考え方などを自然に学ぶことができます。

私の子供やそのいとこたちはビスケットでたくさんの楽しいコンテンツを作成しました。例えば、童話のスイミーだったり、水泳の個人メドレーだったり、太鼓の達人に似たゲームだったり、オセロだったりです。これらのコンテンツを作成した際の考え方を以下に例示します。

【童話のスイミー】
アイテム:黒い小魚(スイミー)、たくさんの赤い小魚、大きな緑の魚
最初の動き:すべての魚がゆらゆらと水中を動いている。メガネで指定した動き(1):赤い小魚が接触するとくっつく。この結果赤い小魚の集合体が大きな赤い魚のボディ部分を担う。メガネで指定した動き(2):出来上がった大きな赤い魚(赤い小魚の集合体)とスイミーが接触するとスイミーが大きな赤い魚の目の位置に配置される。メガネで指定した動き(3):合体した大きな赤い魚ともともといた大きな緑の魚が接触すると大きな緑の魚が逃げ出す。

以上、実例の紹介でした。それでは、もし興味があれば、皆様も上記の例を参考に残る太鼓の達人やオセロを作成してみてください(オセロは駒数が増えてくるとすべての組み合わせを表現するのが大変でした。こういう経験をすると場合分けの構文の必要性を痛感できるようになり、さらにその先のプログラミング言語への導きとなります)。その他いろいろな楽しみと学びがありますので、これら以外の表現にもトライしてみてください。

以上です。