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今月のつぶやき(OB) 「藤井先生から頂いた2つのアドバイス」

  • 2022-07-01
  • diary

藤井先生から頂いた2つのアドバイス

今年の3月に藤井表研究室を卒業した佐々です。卒業後は、マス広告の分析をしています。研究内容と関係がない仕事をしていますが、研究室で学んだことが活きていると感じる時が多々あります。それは、研究を通じて、藤井先生からたくさんのアドバイスをいただいてきたからです。今回は、特に印象的な2つのアドバイスをご紹介いたします。

1.計算マシーンにならないように

藤井表研の研究では、MATLABというプログラミング言語を用いた計算機シミュレーションを行います。プログラミングは積分範囲や単位の次元などコードの内容が間違えていても、エラーがなければ計算結果が出てきます。この結果をそのまま受け入れる人のことを藤井先生は「計算マシーン」と呼んでいました。私は学会締め切り直前のような進捗に焦る時期に「計算マシーン」になる傾向が強く、藤井先生からご指摘いただきました。
今の仕事では、MATLABではなくExcelをよく使用していますが、同様のことは起こり得ます。例えば、分析元の生データに不備があったり、関数で指定していたセルがずれていたりなどしても計算結果は出てきてしまうのです。この間違えた結果を「計算マシーン」としてそのままお客様に提供すると、間違えた意思決定を誘導してしまいます。これは非常にまずいことです。
「計算マシーン」にならないように今でも2つのことを意識しています。

・コードを書く前に理論式をしっかり理解する。

・出てきた結果に疑いを持ち、妥当性のチェックをする。

当たり前のことのように聞こえますが、私は先生の指導によって気付くことができました。

2.ストーリー構成を意識するように

仮に「計算マシーン」を克服して、1つ1つの結果を正しく出せたとしても相手に理解してもらわないと不十分です。研究においては、研究室の学生や学科の先生たちに自分の研究内容を理解してもらう必要があります。しかし、私は結果を並べるだけの事実列挙になる傾向がありました。論文執筆や学会発表のスライド作成の際に、藤井先生から「ストーリーがなっとらんな」と繰り返し指摘いただきました。
仕事の上司からもストーリー構成に関して指摘いただくことがあり、藤井先生の指摘は正しかったんだと日々感じています。
「誰に」「何を」伝えるのかを先に決めた上でストーリー構成をする必要があるのだなと最近考えているのですが、まだまだ鍛えていかなければならない能力になります。

このように、藤井表研の先生方は面倒見がよく、足りないところを指摘していただけます。学んだことは、研究以外の場でも活きてくると実感しております。研究職に就くか迷っていても藤井表研で学べることはたくさんあるので非常におすすめの研究室です。

最後に、表先生が「人生は30代以降が面白い」と仰っていたことも印象深いです。就職したら自由がなくなるなと思っていた自分に刺さったのかもしれません。表先生のアドバイスが正しかったと気づけた頃には答え合わせ的にまたつぶやこうと思います。